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ビナマナカハナは、海だけの星であった。
青い海はどこまでも深く、魚の宝庫であった。
この星で出会った青年、トーヤも元気であろうか。
この海に生息する菌は、人を蘇らすが、
それは菌が人間に擬態するだけの現象でもあった。
擬態の期間は、約十年。
トーヤは詳しくは言わなかったが、十年近く前に菌に感染していた。
海が光を反射させて、光っていた。
光の中に降り立つと、本当に海しかなかった。
四方が海で、上は空しかない。
海に飛び込むと、海水を思いっきり取り込む。
底まで泳ぐと、又、海水を取り込んでみた。
砂や海藻も一緒に取り込み、亜空間にちょっとした海が出来た。
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