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海面に顔を出すと、ソニアが遠くに見えていた。
「大和様」
小舟に座って、御卜が笑って見ていた。
しかし、記憶の中の御卜と大きく異なる。
まず。結構逞しい。
昔は、町中の若者のようであったが、
今は、海の男という雰囲気になっていた。
「一二三(ひふみ)こっちだ!」
源 一二三も銀狐のメンバーであった。
源も、逞しくなっていた。
「海、水と接していれば、手で触れるように分かります。
大和様、変わらずに、すごく綺麗だ」
でも、笑顔は優しく、やはり御卜であった。
「あれ、トーヤは?」
トーヤの姿が見えない。
「トーヤは海に還りました。町の者も多く、海に還りましたよ」
亡くなってしまったのか。
トーヤがいない海は、御卜を大人にさせたのかもしれない。
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