59人が本棚に入れています
本棚に追加
御卜が船に乗せてくれたのだが、トーヤ並みに早かった。
「凄いね……」
船を自在に操る御卜は、日に焼けていて、健康的に見えた。
海の男という雰囲気は出たが、とても色気が出た。
艶やかな膚に、艶やかな髪をしていた。
男という、艶が出たのかもしれない。
「ここが、この付近の、浮島の住人たちの墓場です」
目印は何もないが、ここなのであろう。
俺は船から飛び込み、海に潜ってみた。
岩場の海底のあちこちに、黒い液体が固まっていた。
この液体、岩のようなものが好きなのかもしれない。
あちこちに飛び散っていたので、
取り込めるだけ、岩場ごと取り込み、休憩して又取り込んでみた。
最初のコメントを投稿しよう!