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しかし私の顔色はすぐれなかっただろう。
「体長、凄い汗ですよ。どうしたんですか?」
ジョンくんが心配そうに私の顔を覗く。
「いや、何でもない。それより“ブタドン”の破壊方法だが…」
どうやら賞味期限が切れたチョコレートを食べたのがいけなかたようだ。
私は猛烈な腹痛に耐えていた。一刻も早くトイレに行きたかった。
このままではあと一時間が限界だ。
生まれてから何百、何千と繰り返してきた行為。自分の限界くらい熟知していた。
無論、携帯トイレは持って来ていた。しかしこれは猛烈な悪臭を放つタイプだ。
経験がそう警告していた。
敵の基地の付近でそんな物を出す訳にはいかない。
警備犬を連れた敵兵が通り過ぎる。
腹の中で茶色い悪魔が暴れまわる。本当の敵は己の体内に潜んでいたのだ!
汗が1滴、アゴから地面に落ちる。
私は作戦の変更を余儀なくされた。
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