想いを置いて

6/10
前へ
/21ページ
次へ
「・・・そっか。じゃあいいわ。寝てるとこごめん」 「え・・・うん・・・」 ・・・私の嘘に騙され、あっさり引いていった。 ・・・え・・・ちょっと予想外のことが多すぎて混乱してる・・・。 ・・・あの感じだと、手紙は読まれてない? じゃあ今の質問って何? 「・・・手紙読んでなかったよ」 「わあっ・・・びっくりした・・・」 急に後ろから声をかけてきたかんちゃん。 ・・・今日は驚いてばかりだ。心臓に悪い。 って・・・。 「そ、そうなの?じゃあ今の何?」 「手紙が誰のか聞きたかったんじゃない?それなのに嘘ついちゃってさ」 ・・・そ、そういうパターンもあるの? 恋愛難しすぎるよ。 でも、あそこで「手紙を入れた」なんて流石に言えないよ。 「・・・えっと、どうしよう」 「探利君は律儀だし、どっかのタイミングで読んでくれるよたぶん。後は返事待ちじゃない?」 返事待ちか・・・。 いつくれるかな。 明日かな。明後日かな・・・。 「・・・ニヤケてる。きもー」 「うるさいよっ。じゃあ、待ってればいいんだね!?おやすみ!」 「あははっ」 平常心じゃない私は開き直ってまた顔を伏せる。 それもかんちゃんに笑われてしまった。 何にせよ・・・渡せたからよかった・・・のかな?
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加