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「・・・な、何で・・・」
「何でって・・・その・・・俺も・・・」
封筒を私に差し出し、真っ赤な顔を反らす探利。
・・・まさか・・・。
「・・・あ、開けていいの・・・?」
「・・・い、いいから早く開けろよ」
乱暴な言い方に覇気が無い。
私は私で、先ほどとは違い丁寧に封筒を開けようとする。
しかし、手が震えて上手く開けられない。
何とかあけると、その中にはピンク色の手紙が。
ゆっくりと開いてみる。
「・・・っ・・・・・・」
そこには・・・内容は違えど、私の書いたのと同じような文章が書いてあった。
探利の、私への想いが。
思い出が。
・・・夢じゃない・・・よね?
「・・・あ、あはは・・・気が合うね・・・?」
「・・・お、お前も青好きだって言ったからだろ」
あの封筒を選んだ理由。
私と彼の共通点の”好きな色”。
それを覚えていたから、色を選んだんだけど・・・同じ事をされたみたいだ。
おかげで、こんなひどい告白に・・・。
まぁ・・・いっか・・・。
「えーっと・・・じ、じゃあ・・・よろしく、でいいのかな?」
「よろしくって・・・まぁ、うん・・・」
初々しい2人。
真っ赤に染まる顔とは対照的な、涼しそうな色の封筒が2人を結んだ。
この手紙達はもう、一生失くさないようにしよう。
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