1人が本棚に入れています
本棚に追加
「もしもし!洋ちゃん!?」
仕事中に電話なんて珍しい!私は嬉しくて上機嫌で電話にでたら、洋ちゃんの激しい声が聞こえた。
「ひかる!?お前、昨日俺の上司に何した?てか何してんだよ!?」
「えっ…何って…だって洋ちゃんが…」
あたしは洋ちゃんの為にしたのに、それを怒られて悲しくなった。
「とにかく、昼に謝りに来い!!俺も謝るから!」
「……わかった。」
でも洋ちゃんにそう言われたから、私は洋ちゃんのお昼休みに会社に行くことになった。
「でも私は、洋ちゃんの為に…」
「……じゃあ昼に」
最後に聞こえたのはため息混じりの洋ちゃんの声だった。
「なによ…なんで?」
私は洋ちゃんの為に、なんでもしてきたのに。
いつも綺麗でいるためにお化粧して、寝不足を隠して。
魚を釣るために虫を殺して、洋ちゃんの為に魚を殺して、鶏を殺して豚を殺して…。
洋ちゃんが困ってたから、だからメールもしたのに…
なんで?なんで?なんで?
私は少し泣いて、会社に行くために支度をした。
最初のコメントを投稿しよう!