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気になっていたところで、彼女とついに知り合った。
野田と待ち合わせた、地元の居酒屋。
驚いた、彼女の連れが高校の先輩だった。年上ってことかな。
会話を盗み聞ぎ。
うなじが弱いこと。
働いてるところでトラブルがあったこと。
たぶん、それが原因で髪を切ったらしいこと。
まちかさんとの会話は尽きない。
ふいに、指を触れられて、必死に謝る彼女に意地の悪いことを言ってしまった。
『指触んないで、商売道具だから』
これは、本当に気に入らない相手に使うセリフ。
一瞬、悲しそうに瞳が揺れた彼女。ヤバいって思った。
ケド、すぐに立ち直って、変なことを言い出した。
誰がホストだって?
ただの能天気な変な女だと思った。
だから、そのあとのことは結構、衝撃。
いや、ドクタからホスト、音楽家への切り替えの早さで気付くべきだったんだけど。
店を出て、前を歩く彼女。
帰路が同じってことは、ウチを通り越したところに彼女の住処があるということ。
変な女だけど、ウチまでくらいは見守ろうかなと歩を合わせる。
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