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君は、自分を傷つける僕に酷く苛立つらしい。
でも、それ以外に、他に傷つけるものがあるのだろうか?
世間は他人を傷つける言葉はイケナイという。
ならば、自分を傷つけるのなら、他人に傷はつかない。優しさなんて、自分にはいらない。
その分他人が幸せになれるならそれでいい。
自分が不幸であれば、誰かが助かる。
自分以外の周りの人が幸せになれるのなら、それでいいじゃないか。
そしたら、きっと君も幸せになれる。
そういった僕に、君は俯いたままだった。
あの時、なにかしていれば、君はココにいたのだろうか。
今となっては、空白に過ぎない。
本当は分かっていたのだ。君と笑ったあの日から。
君は僕には眩しすぎる光だと。
君は僕には優しすぎる風だと。
君は僕には心地よすぎる空間だと。
あの日から、自分を傷つける事でしか守れない僕には、偽善者となった飢えた心には、
君は麻薬のような甘さしかないのだ。
欲しがって、欲しがって、欲しがって。
愛に飢えた獣のように、僕はアカク、アカク、染まっていく。
ああ、こんなにも、
理不尽で作られた世界で。
僕は深く、深く、堕ちてイク。
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