伝説の島

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「…んん…」 朝か… 目は開けていないが、明るい光があるのがわかる。 目を閉じたまま、夜にあった出来事を思い出す。 リータと手を繋いで歩けるようになって…空中も歩けて…一緒にアバンチュール・イルに来たはず… 今思うと、とても現実味の無い話だ。 あれは夢だったのか。 そうか、夢か。 夢というものは、都合のいいものだ。 じゃあここはいつもの私の部屋で、いつもと同じ朝なのか。 少し寂しい気もしたが、楽しい夢だった。 と、目を開けると つり目で長い髪の女の子の顔がどんと目に入った。 「きゃああ?!」 私は驚いて声を上げ、起き上がった。 あたりを見回すと、ここは私のあの質素な部屋ではなかった。 ここはどこだ。 つり目の女の子は私の顔をじっと見て言った。 「…あんたが、レノア?」 「は、はい…そうですが…ここは…?」 「ここは私とリータの家よ。リータが気絶したあんたを担いで来た時は驚いたわ、それで今まであんたはここで眠ってたのよ」 リータの家…? ここは壁が丸太でできていて、中心には大きく太い柱が立っているログハウスだった。 窓から差し込む光がこの部屋を明るくしてくれる。 あれは、夢ではなかったのか!
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