第1章

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ボクにはどうしても勝てない相手がいる。 それは、ボクのご主人さま。 どんなにパンチをしても、どんなにキックをしても全然怯まない。 ムキになって続けていると、最後には首根っこを捕まれてゲージに入れられてしまう。 そうなったら、ボクにはもう手も足も出ない。 出してもらえるまで、大人しくふて寝するしかないのだ。 「にゃーお」と鳴いたところで、ご主人さまは許してはくれないんだから。 いつか「参りました」って言うまで、ボクは挑み続ける。 ご主人さまより強くなってやるんだ。 ――おしまい
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