第1章

2/2
前へ
/2ページ
次へ
4月20日23:35「結婚記念日」 去年の記念日を忘れ去られて、そのあと1週間口聞いてやらなかったから、今年は流石に気合い入れてくれた。 17で悠人が出来て、なし崩しの結婚だったけど、 なんだかんだ今年で10年。 正直ムカつくことのが多いけど。 今日だって、調子乗って飲んで、風呂も入らんで、隣で大いびき。 しかし、悠人と真広よく起きないな。笑 来月には3人目も生まれるし。パパにはもっと稼いでもらわないとなー。 しっかし、間抜けな顔。笑 まだ顔赤いし、酒臭いし。 ほんt 本当にだらしない人だ。そう打とうとしたとき、 旦那のイビキが止まった。 いつの間にか目を覚ましていたようで、 グイッと胸に引き寄せられる。 「ちょっ、酒臭い。」 「ななみ。良い匂い。」 「私は、あなたの抱き枕じゃありません。」 背中に回された手を振りほどこうと身をよじる。 すると、するりと手を離し、耳元に酒臭い顔を近づけてきた。 「好きだよ。これからもよろしく。」 離れ際に頭を撫でて、旦那はまた眠りについた。 なんて、身勝手な。この酔っ払い! とか思ってみるけど、私は自分の口元が緩んでいるのを自覚せざるをえなかった。 やっぱり、この人には勝てないなー。 本当に大好き。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加