バタフライエフェクト

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僕が男の子にあげた、オオルリシジミの標本が、一匹の蝶々の命を救ったとして、その効果がこの奇跡をもたらしたとは思えなかった、それでもなんら理由をこじ付けるとしたら 蝶々の羽ばたき一つの影響が、遥か彼方のここにまで変化をもたらした。 それは、時空をも超えた、大きな、大きな奇跡、だったのかもしれないと 僕は信じる事にした。 父さんの運転する車に揺られて、僕はまた物思いに耽った。 この美しい自然を、おじいちゃんがいた家を 奇跡のお陰で生き延びた、儚い生き物を 守っていきたいと、思った。
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