4章:起きたはいいけどやることない

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部屋の中央に突如としてカーテン付きの個室が現れた。…後で位置は調整しておこう。 「取り敢えず、この中に入って着替えて来い」 「かしこまりました」 「は~い」 2人は1つの更衣室に入っていった。あれは大丈夫なのだろうか。1人ずつじゃないと機能しないとかはないのだろうか。 そんな心配をしていると2人が出てきた。ちゃんと服を着た状態で。杞憂だったようだ。 アルファは半袖にホットパンツ、ニーハイと丁寧な話し方からは想像していなかった服を選んでいた。 対して、ニューは布面積が小さい。長袖だけど胸までしかないへそ出しスタイルの上衣にダボっとしたポケットの多いズボン。 出てきた時には驚いたがどちらもよく似合っている。それにしてもどっちもズボンを選んだんだな。 動きやすさを考えての選択かもしれない。これから探し物を見つけに行くんだ、ひらひらした服を選んでも仕方がないか。 「いかがでしょうか」 いつまでも喋らない俺に痺れを切らしたのかアルファが聞いてきた。隣を見るとニューも不安そうな顔をしていた。 「あぁ、いいんじゃないか?」 似合っていると言おうとしたが途中で恥ずかしくなって明後日の方向を見ながら言った。
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