4章:起きたはいいけどやることない

25/54
前へ
/135ページ
次へ
ようやく第二ダンジョンの様子が映った。が、様子がおかしい。どうやら誰かが戦っているらしい。 よく見れば冒険者?側が優勢みたいだ。一瞬、おぉ!と思ったが自分は魔物サイドだったことを思い出した。 ただ、疑問が浮かんできた。なんでこんなに苦戦しているんだろう?というのも、冒険者が戦っている相手には見覚えがあった。 アイツは俺が合成で創った…☆10の…あれだ、なんちゃらの神とか、だったはず。 ☆10ならよっぽどの敵じゃないと相手にもならないと思うのだが。取り敢えず向こうと繋げてみるか。 「あ~…お取込み中かな?」 「なんだ!きs―――」 「!?いえ!問題はございません!」 冒険者は何か言っていたが、氷漬けにされ話せなくなった。さっきまでの戦いは何だったのかと言いたくなる。 「いや、まぁ、あんまり急ぎでもなかったんだけど…えっと、げん…き?だったか?」 言うことも決めずに繋げてしまったために、思いついたことをそのまま言った。途中で自分にツッコミを入れながらも。 「はい、我が君より賜りしこの躰、一分の傷もなく壮健でございます」 「あ、うん。元気なのね、ヨカッタヨカッタ」 語気が強すぎて言葉はちゃんと聞いていなかったが、元気なのは十分に伝わった。
/135ページ

最初のコメントを投稿しよう!

314人が本棚に入れています
本棚に追加