第1

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バスと電車を四時間かけて使い、新しい我が家に着いた。2LDK。別に汚くも綺麗でもないアパートの1室。 学校からも歩いて10分~15分程度、近くにはコンビニがあり、学校を出て自分の家と逆方向にスーパーがある。 田舎にしてはかなりいいところ。 そして引っ越し業者から届いた荷物を見る。ダンボール3箱のみ。ひとつは服、日用品、ふたつめは新しい学校の制服や教科書、みっつめは自分の好きな本をいっぱいに詰めていた。 改めて見ても少なすぎる。 自分のことだけど他人のように思った。 少ない荷物の整理を終え、夕食の準備をかねて近くのスーパーまで散歩に行くことにした。 部屋着では春の北海道は寒いため、少し厚手のパーカーを着てボロボロのお気に入りのスニーカーで外に出た。 アパートの階段は降りるたびギシギシいう。少しそういうのが楽しかったりする。 歩いていたらわかる。ここは札幌のようにうるさくない。まだ東京という都会中の都会より札幌は空気がいい。だがそれを超える。すべてがみずみずしい。 まだ少しかじかんでる植物が道端に多く存在している。 はやくスーパーに行こう。そう思った。
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