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「そんなこと言わないでよー!かくまってよー」
「本人達がいる前で言っても意味ないと思います。さよなら」
「ちょっと待ってよ~COOLビューティー」
「何なんですか、一方的に。腹たちます永遠にさよなら。」
『おい!無視すんなよ』
あぁマジ腹たってきた。俺はただ買い物に行って戻って即席の味噌汁飲むつもりだったのに、時間が狂った。
「俺にはあなた達との関係はない。関わらないで」
人との接触は吐き気がする。中学の時もあまり好き好んでするものではなかった。これ以上関わってもしょうがない。家の方向に身体を向ける。
『おい!だから無視すんじゃねーよ!この野郎!』ガッ
肩をつかまれた。
怖い怖い痛い痛い怖い
助けて
「ちょっと俺を無視しないでよねーこの子俺の子だから触んなし。俺はオメェらの妹だかには興味がないよ。散れ」ギロ
黒髪短髪の男が3人に向かって何か言っている。男達は俺の肩から手をどけて走っていってしまった。
そんなことより俺は触られたことに恐怖を感じていた。
普通に触られる分にはまだ心を落ち着かせることが出来る。だが、それに力がこもると兄とのことを思い出してしまう。
忘れようとして、忘れてはいけないと思う思い出。
しばらくの間俺はその場に荷物を落としたまま、呆然と立っていた。
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