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何を優先させるべきか。
近くにあるものから手に取りつつも、それがはまる場所を探さなければいけない。
だからとにかく全部と言うのは無理。
僕の事なら、また明日おはようって言えばいい。
そう思って初めて自分を諦めたのは、小学生の時の事だった。
隣のクラスの友達だった彼女とは、知らない仲になってもあんまり困らないし、すぐに仲良くもなれた。
僕が少し、我慢をすればいいだけだから。
今よりもピースの数は少なかったけれど、あの頃は今よりも要領を掴めていなかった。
だから彼女にいくつか無くさせてしまったし、解っていてもそんな彼女に戸惑いもあった。
けれど何度か、どうしてこうなるのか、これは救いなのかも解らないまま繰り返していく内に、慣れてしまった。
最近大好きになった本はまた読む事が出来るし、僕の事だってまた好きになってくれるに決まってる。
そう信じて、彼女への影響が小さなものと一緒に僕のピースを後回しにする事に。
流れるメロディの音量が上がり、終わりが近い事を告げてくる。
出来る限り、今を残せるように、ギリギリまでピースと、合う場所を探し続ける。
あと二つ。埋めることが出来たら、今度は僕を。
もしかしたら今回は入れられるかもしれない。そう思うと同時に音楽は止み、辺りにはガヤガヤと街の音が戻った。
――僕はまた、彼女の中から僕をなくしてしまった。
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