- The Home -

2/4
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
「賑わっているときはまだ良い。人がたくさんいるからワイワイできるからね」 「でも寂れてくるとね、最初賑わっていただけに辛くなってくる。あの人たちはどこへ行ったんだろうって」 「失って初めて大切さに気付くんだって誰かも言っていたけど、そうなのかもね。腹の立ったあいつや毎回お邪魔しに来ていた連中・・・・・・そんな奴らがいなくなって快適になったかもしれないよ? でも、もう来ないんだって分かったら空しいよな」 「だから伝えたいことがあるんだ。今を全力で楽しみなさいって。今って時は今しか無いんだ。だから全てを大切にしてほしい」 「それからね、キミが連中のことも友達のことも、顔だけしか知らなかったあの人この人、みんなのことを覚えていてほしい。誰か一人でも覚えている限り、失われることはない」 「あの時間を。場所を。黄金に輝く時を」 「私? 私は待ち続けるよ。言ったよね、キミがうちに来た時に「私はみんなの家だ」って。家はすべての思い出を包み込んで、帰ってくる人たちのために在り続けるんだ」 「それがギルドマスターってものだと私は信じている。そして、ギルド「     」の信条だから、ね」
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!