自惚れからの後悔

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空と二人きりになった那月は、心配そうに声をかけた。 「空、今日はどうしたの?全然らしくなかったけど」 「んぁ……悪い。考え事してた」 「考え事?一体それって――……」 胸騒ぎと言うのだろうか。それから先の言葉が出てこなかった。 だが、空は考えがまとまったのか顔が変わり、ゆっくりと口が動いた。 「那月、オレさ……」 ――聞きたくない。 那月は空のその雰囲気に何かを察し耳を塞ごうとする。 しかし、そんな事をしても意味はなく、すこし高めでうるさいけど、聞くとどこか安心する彼女の大好きな声から紡ぎ出された言葉は流れてきた。 「華乃に一目ぼれしたみたい」 それは、残酷な一言だった。
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