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華乃は、今まで会った誰よりも可愛かった。
空が恋をしてしまう程、可愛かった。
ただ、それだけ。
それだけの事なのに――……
「那月、ありがとうな。あんな可愛い子と友達になって紹介してくれて」
空は、鼻の下をこすりながら照れくさそうな表情をしていた。
――そんなつもりで紹介したつもりじゃなかったのに
那月はお腹の奥からドンドンとこみ上げてくるような黒い塊に支配されそうになる。
「ううん。ほんと可愛いよね。これからは大地と華乃を入れた四人で楽しい学校生活を送れそうだね」
――今まで通り二人でいようよ。
喉まできたそいつが、言葉を含み、今にも飛び出しそうになった。
だが、那月はモススでの事を思い出すと、そいつを呑み込み、思いとは裏腹な言葉を述べた。
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