交わらぬ恋心

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四人は大地に連れられグラウンド近くある一本の大きい桜の木の下にやってきた。 「わ。綺麗だな。こんな所どこで見つけたんだ?」 空は見上げながらそう言った。それに大地は眼鏡のズレを直しながらニヤッとして答える。 「昨日、たまたま桜を見つけて錯乱したよ」 「……七点」 「お!最高点。やったね」 またダジャレだ。那月は、少し考え点数を言うと今まで五点が最高だったので大地は嬉しそうにガッツポーズをする。 華乃はコロコロと笑っていて、それを見た空が対抗意識を燃やしたようで、顔を赤くしながら「桜井さんちの桜綺麗だなぁ!」と言い始めた。 しかし、肝心の華乃は「……この桜、桜井さんの家のものなのです?ここ学校ですよ?」と、ダジャレだということに気がついていない。 それが可笑しくて、那月はくすっと笑った。 だが、やはり空がこうやって華乃に気に入ってもらおうとしてるところを見るとチクリと感情が突き刺さっていた。
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