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「今日は三枚だよ」
「今日はって……まぁ、いいや。ありがとう。ほら、華乃もせっかくだから使わせてもらお!」
当たり前のように三枚と答えた大地に、普通は一枚しか持ってないからと那月は思ったみたいだが口にはしなかった。
本当にそろそろお昼ご飯を食べないと時間がなくなってしまう。それに、少し面倒とも思ったようだ。
那月は遠慮なくハンカチの上に座り、華乃にも同じようにハンカチを広げて隣に座る様促す。
男性二人は気にせずそのまま地べたに座り、昼食を食べ始めた。
お弁当を食べてしまった後に、空は肝心の持たされた那月への預かりものを思い出し広げると、中身は、那月の好物の苺。
量も結構あり、デザートとして四人はそれを食べながら、話はいつしか部活の事になっていた。
「オレと大地は当然バスケ部だぜ!いやぁー!楽しみで仕方ない!」
目を輝かせながら空は立ち上がりガッツポーズを決めて言う。
「はいはい。大地、空のお守りよろしくね」
那月は適当な返事をし、大地に母親のような口調で言った。
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