交わらぬ恋心

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「那月はどこの部活入るの?」 大地は軽く頷きながら、尋ねる。 「私は……どこの部活にも入らないかな。バイトでもしようかなー」 一瞬、何かを思い出したように寂しそうな表情を浮かべたが、すぐに明るい声を出したのだが、空はその言葉に反応する。 「は?お前バレーボールもうやんねぇの?」 「……やんない。ってか、ここバレー部ないし」 「え?!無いの?無いのに、ここに入学したのか?」 那月が答えると、空は全く予想もしてなかったらしく驚き声を張り上げて、まるで非難すらしてるようだった。 空がそう言うにも理由がある。 那月は、中学生の時バレーボールで県内の選抜に選ばれ活躍するほどの実力があり、空は那月の凄さは同じスポーツをやるものとして感じていた。 空はバスケの事しか興味がなく知らない為に翔陽高校にも当然バレー部もあり、強豪校である。 だから那月もこの高校を選んだと勝手に思い込んでいたようでまさに寝耳に水と言った感じであった。
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