第11章 コロンビア、そして、ハワイへ…

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* ホテルで目を覚ますと、あたしは匠に抱きしめられていた。 匠は裸で、あたしを抱きしめていて、優しく髪を撫でてくれている。 「匠…?」 「…目、覚めた?」 「うん…。ここ、ホテル?まだコロンビア?」 「あぁ。明日11時の便で帰るぞ」 匠が優しく言うと、あたしは匠にしがみついた。 「匠…。抱いて…。怖いの。抱いてよ」 そんな弱音なんか吐いたことなかったのに。 死ぬ瞬間を知って、あたしは初めて、生きるってことも死ぬってことも、怖くなった…。 匠はあたしの右の頬を大きな掌で覆い、優しく唇を塞いだ。 「怖くない…。俺がそばに、いる」 「匠…」 匠はキスを止めないままあたしのバスローブを剥ぎ取って、素裸を優しく包み込むように抱きしめてくれると、あたしの上に覆いかぶさった。 あたしもそんな匠の肩に腕を回してギュッと抱きしめた。
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