第1章 戦火の中の恋人

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パスタを食べながら、ジミーはあたしを見て、 「いつ頃ここを発つの?」 と尋ねて、あたしは肩をすくめて首を傾げた。 「公安のほうの許可が降りてからかな。そこがとりあえずクリアできないと、ハワイさえ出られない。とりあえず一度日本に行って、そこから、わざと遠回りするとか言ってたけど…めんどくさいなぁ」 「だよね。まぁ、ここからだって乗り換えていくけど、さらに乗り換えていくなら、疲れるね」 「ほんとよ~」 「早く分かってくれたらいいんだけど」 ジミーはそう言って、残りのパスタをガガガッと平らげて、満足そうに笑った。あたしはそんなジミーを見て、 「なんで早くわかった方がいいの?」 と聞くと、ジミーはニコッと笑って、 「俺も行くから」 と素直に答えると、あたしは驚いて身を乗り出した。
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