129人が本棚に入れています
本棚に追加
「お前の勘も、たまに当たるから侮れない。その画像の人物の体格とか、よく目に焼き付けておけよ」
匠はそう言って立ち上がると、あたしはハッとして匠の腕を掴んだ。
「もう行くの??」
「うん?…あぁ。少し、寝ろ」
キョトンとして匠が答えると、あたしはなんだか寂しくなって頬を膨らませた。
「もう少しいてよ。あたしも狙撃されるかもよ」
意味不明な脅しをしてみた。匠はクスッと含笑いになってあたしの頬を右手だけで覆った。
「いきなりお前を撃ち殺すことはないよ。万が一撃たれても、ここは病院だから、今度こそすぐに手術できるから、安心安心」
「もうちょっと危機感もって心配してくれてもいいんじゃない?」
「お前なぁ、系斗にも言われたろ?今の自分の置かれてる環境を把握しろって」
最初のコメントを投稿しよう!