第9章 3人の瑠生と2人の匠

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* ジミーは、空港に現れた瑠生のもう1人の囮、アンジェを迎えに系斗もガードについて、空港に向かった。 到着ロビーで、アンジェはカートを引きながらジミーに手を振って、 「ジミー!!みんななかなか帰ってこないから、来ちゃったわ!」 と言うと、ジミーはそんなアンジェをギュッと抱きしめて、 「アン~!」 と嬉しそうに言うと、後ろで系斗は小さくため息をついた。 ふと、視線を感じて系斗は振り向き、目だけでその殺気に満ちたような視線を探した。が、空港の人混みに混ざり視線が消えると、系斗は諦めて、またジミーたちを見た。 「とりあえず、すぐに戻りましょう」 系斗が言うと、アンジェはジミーの胸から離れて系斗を見ると、 「誰?匠のお兄さん?」 と尋ねると、ジミーは苦笑いになって頭を横に振った。
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