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「運がよかっただけなのね…。瑠生。命を大事にしなさい」
さすがに、彩乃は最後に呆れたように言うと、あたしはパッと彩乃をみて、
「みんなして、なんなのよっ!!結束バンドとか、反則なのよ!」
とムカつきながら言うと、そこにレイチェルがドアをノックしてやってくると、あたしたちは同時にレイチェルを見た。レイチェルは青ざめた表情で、
「系斗からの通信が、途切れたの」
と言うと、あたしと匠は顔を見合わせた。匠とカイはレイチェルに歩み寄り、
「どういうことだ?」
と匠が言うと、
「系斗が、自分にGPSをつけておくから、頻繁にチェックしろって言ってて。さっきまでは普通に作動してたの。空港から出て、こっちに向かってた。でも系斗のGPSが消えたのよ…。系斗の連絡先は私は知らないけど、瑠生たちなら…」
とレイチェルが泣きそうになって言うと、あたしは匠を見て、
「匠。助けに行ってよ!」
と身を乗り出して言うと、匠とカイは顔を見合わせて、カイが先に携帯を取り出して系斗にコールした。
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