第11章 コロンビア、そして、ハワイへ…

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匠がそう言うと、カイは辺りを見回して、 「で、瑠生はどうした?」 と尋ねると、匠は顎で向こうの車を差し、 「泣きじゃくって、泣き疲れて…寝た」 と言うと、カイも驚いていた。匠は少し切なくなって、 「首を絞められたのは、たぶん、初めてだったんだ。苦しかったんだろう。死ぬ寸前だったんだろうな」 と言うと、系斗も何も言えなくなった。 「首絞められたこと以外はほとんどあるんだろ?驚異的な経験だよな。俺たちみたいに軍にいたり殺し屋だったりするわけでもないのに。しかも、拉致された回数はギネス記録に挑戦したほうがいいぞ。ここまでくると、プロだね」 カイが肩をすくめながら言うと、匠と系斗は同時にギロリとカイを睨みつけた。カイはそんな2人を見てため息をつくと、 「…まぁ、ここは任せろ。……系斗。手伝ってくれるか?それが終われば、俺もアメリカに戻る。…戻れるのか?それとも捕まえるか?」 カイが尋ねると、系斗はそんなカイを見て、 「大丈夫ですよ。なんとかします。私だって、捕まってもおかしくないくらいですけどね。なんだかんだで、私たちはアメリカという国に、生かされてるんですね」 と言うと、3人は顔を見合わせて少し、笑った。
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