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「じゃ、俺は瑠生を連れてホテルに戻る。カイとは暫くまた会えないかもな」
匠が言うと、カイは微笑んだ。
「生きてれば、またどこかで会える。死ぬなよ」
「あぁ」
匠とカイは微笑み合うと、匠は系斗を見た。
「また、あんたに助けられたな。あの人数、一人じゃ助からなかったかもな」
匠がそう言うと、系斗はそんな匠を見て、
「瑠生のためですからね」
と言うと、匠は少し驚いて系斗を見て、お互いに笑い合った。
「死ぬのが怖いと言ってあんな風に泣く姿は、2度と見たくありません。生きててくれて…よかったです。また、近いうちにハワイに行きますよ。生きて、また会いましょう」
系斗が背中を向けようとした時、ふと匠は顔を上げて系斗を見て、
「系斗。一つだけ聞きたいことがあるんだけど」
と呼び止めると、系斗は立ち止まりゆっくり振り向いた。
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