第11章 コロンビア、そして、ハワイへ…

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「なんであんたが、ルシアと俺のこと、知ってたんだ?」 匠が言うと、系斗は思い出しながら頷き苦笑いになった。 「ルシアとの関係を知っていたのは、…ルシアは匠の存在を探していて、コロンビアで私は匠の服装を真似て歩いてカムフラージュしてた時に、ルシアに迫られたからです…。ライツは抱いてくれたのに…と言って押し倒されました。ライツは記憶がなくて不安そうで誰かの体を求めていた…とね。あんなに熱く抱かれたことなんかなかった…って言ってたので…嘘ではないんだと思ったんです。あの時はライツが系斗で、私のことを匠ではないかという疑惑があったのでしょう。なぜ匠を探しているのか聞いたら、 彼がいとこなんだと教えてくれました」 系斗がそう言うと、匠は頭をかいて言葉を探して、また顔を上げて系斗を見つめた。
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