第11章 コロンビア、そして、ハワイへ…

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「言い訳は…しない。俺はルシアを抱いた。他にも何人かね…。カイは全部知ってる。記憶がなくても、女を抱きながら思ったことがある。…体が求めてるのは、こいつじゃないって。そいつを探して、いろんな女を抱いた。記憶が戻ってからは自己嫌悪に陥って、なおさら瑠生に顔向けできなくなったよ。再会してからの瑠生の心に、あんたがいることに気づいたけど、もちろん、責められるわけもなくて…。だけど、瑠生をもし誰かに任せるなら、あんた以外考えられない。系斗。それだけは、忘れんなよ」 匠の言葉に系斗は少し驚いていたが、何も言わずに少しだけ微笑んで、カイのほうに歩き出した。 カイはそんな系斗を見つめて肩を軽く叩くと、停めていたトラックに向かって歩いて行くと、匠は2人を見送りながら瑠生が眠る車に戻って行った。
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