126人が本棚に入れています
本棚に追加
/282ページ
*
ハワイ。オアフ島。
ホノルル近くの小さな村。
いつものシーフードレストランで、あたしとジミー、アンジェはボディボードのあとの腹ごしらえをしていた。
ジミーとアンジェは、付き合ってるのかどうかはまだはっきりしていないけれど、前よりかなり親密だ。あたしは、思わずニヤニヤして2人を眺めていると、アンジェはハッとしたように正面に座っているあたしを見て、
「な、何よ?なんか、へん?」
と頬を赤く染めて尋ねると、あたしは頭を横に振った。ジミーはあたしとアンジェを交互に見て、
「え?何が何が??」
と相変わらず鈍感だ。
「ねぇ、瑠生。あれから、匠さんは何か変わった?」
アンジェが尋ねてくると、あたしは頭を横に振った。
「全然。前と変わらないわよ。髭が顎にまで進出したくらいかな」
「それはあんたの好みで、でしょ!」
アンジェがあたしの額を小突いて言うと、あたしは舌を出して笑った。
最初のコメントを投稿しよう!