129人が本棚に入れています
本棚に追加
助手席から降りてきたのは、紺色のハイビスカス模様のアロハシャツに、チノパン、スニーカーを履いている、系斗だった。
「系斗?!!」
あたしたちはみんな驚いて、一斉に系斗の名前を叫んだ。
系斗は面白くなさそうに口を尖らせてそっぽを向いている。
匠も唖然として系斗を見つめると、次の瞬間、
「プッ」
と吹き出した。系斗は顔を赤らめて、
「もう無理です!着替えてきます!!」
と言ってまた車に戻ろうとすると、あたしは系斗に駆け寄り、
「すごいすごい!あたしでも無理だったのに、よく系斗にアロハシャツ、着せたわね!!グッジョブ!」
と笑って系斗の全身をまじまじと見つめて言うと、彩乃は得意げに腕を組んで、
「私しかできないこと、やろうと思ってね!」
と言うと、アンジェとジミーは顔を見合わせた。
「このこと??彩乃にしか出来ないことって…」
「いや、すごいよ。系斗さんのそんな姿、確かにオレも見たことない」
最初のコメントを投稿しよう!