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どうして、私いつからこんなにーー
「くださ……ぃ」
「厭らしいな、綾子」
耳元で囁かれる、
ひどく恥ずかしいはずの言葉が
甘い鎖となって、
身体中を駆け巡り芯をとろかしていく
やがて訪れた大きな快感の渦が、
私をみんな呑み込んでいく……
惚けたように、
正体不明の叫び声を上げて、
殿の焼けた体に足を絡ませ、
最後の時をしがみついた。……
何も知らなかった昔が嘘のように、
愛されるたび深く、
敏感になっていく肌の感覚
私は真実、女なのだと、
この瞬間に思いしる。……
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