第1章

6/169
前へ
/169ページ
次へ
トーシツには、完治、というものはないそうだ。今の医学では。薬も量は減ったとしても、飲まなくてよくなる、ということもないそうだ。最低1錠は飲み続けなければいけない。 この時点で、あたしは結婚を諦めた。彼氏はいたんだけどねー。子供も諦めた。今バカスカ飲んでる薬が、胎児にいいわけない。 なーんか清々しかったよ。ハッキリしたから。 ただウェディングドレスは着たかったなあ。 子供好きのおかんに、孫抱かせてやりたかったなあ。 このふたつだけ後悔。 あとは働いて稼ぐどー。 と、言う訳で、只今就職移行の訓練中。取り敢えず色彩検定の3級取るべく、週に2回、電車で11分の施設まで通っちょります。結構きついんだこれが。 知らない人だらけがスーパーウルトラ級に苦手なあたしにとって、この週2回が針のむしろよ。今まで在宅で、コピーちらちら書いてたのとは訳が違う。 コピーライターなら続けて出来るけど、食べていけないなのよーギャラ安すぎて。 そんな訳で、週2回たった2時間ずつ、通勤してます。 お金はかかんないし、あたしは食べないけど午前中から午後いるひとはただでお弁当も出るし、検定試験の受験料も一回だけ出るしさ。 税金使ってるなーあたし。 でも稼いでた頃にごっそり持っていかれたから、トントンかな。
/169ページ

最初のコメントを投稿しよう!

63人が本棚に入れています
本棚に追加