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◇◇◇
今朝は少し寝坊をしてしまって、発車する直前にホームにたどり着き、そのまま電車に飛び込んだ。
だから、いつも乗っている女性専用車両に乗れなかった。
そんな車内は、当たり前だが男性も多く、いつも以上の人の密集具合に、一駅越えただけで早くも逆上せてしまいそうになった。
ただでさえ、不快なそんな車内で、スルッとお尻を触られたような気がした。
だが、触られたといっても、瞬間的な感覚だった。
それに、この人混みだ。
きっと、偶然当たってしまったのだろう。
そう思い、引き続き窮屈な車内で電車の揺れに身を任せていたら、今度は、はっきりとお尻を触られた。
撫で回しに近いくらい、上下左右に誰かの手が私のお尻の上を動いていた。
もう一瞬で全身に鳥肌が立った。
知らない人間に身体を触られているなんて気持ち悪い以外、他に言いようがない。
だが、同じくらい恐怖も感じた。
怖くて声が出せないのもあったが、暫く何も言わずに我慢していたら、お尻を触っていた手が前に伸びてきた。
これは本当に無理だ!
勇気を振り絞って声を出した。
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