最終章

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 葛城さんの位牌がなかったらどうなっていたのだろう? 考えると恐ろしい。  今の幸せは無いんだろうなぁ。  死ぬ間際まで礼緒菜の幸せを願った葛城さん。  結婚して1年で死んでしまった彼を好きな礼緒菜。  そんな彼女を好きな俺。  葛城さん。  礼緒菜を連れて行かないで。  俺なりに彼女を守るから。  彼女の笑顔が好きだから。  彼女の泣き顔も好きだから。  彼女のすべてが好きだから。  ――見守っていて。 『死んだ恋敵(ひと)には、敵わない』 ーfinー
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