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その中には昨日、柘植さんから頂いたお化粧のアイテムが沢山入ってる。
この中身を使えば―…
こんな私でも、少しは良く見えるようになるかもしれない。
プロの手を借りた昨日の様にとまではいかなくても、少しは悠馬に相応しい女性に―…
紙袋を手に取り、中身を一つずつゆっくりと取り出す。
この口紅……
昨日と同じ色―…
手に持ったルージュをそっと自分の口元に近づける。鏡を見ながら慎重に唇につけようとした。
けれども、
「ダメ」
耳元でそんな声が聞こえて、
「あっ……」
持っていた口紅を取り上げられてしまう。
取り上げたのは勿論、悠馬。
髪は濡れていて、身体にも滴がついていて、タオルを首に巻いてはいるけど―…やっぱり裸のまま。
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