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その様子は。
お腹の中に、一番言いたいことを溜めているような感じでもあった。
「仕事は楽しかと?」
「うん。楽しかよ。大変なこともあるばってんが、子どもは可愛か」
けれど。
母は、そんな問いかけを千華子にしてきた。
それに対して千華子は、素直に答えた。
確かに、教員だった頃に比べれば給料は各段に安いが、子ども達との触れ合いに集中できる分、千華子がやりたかったことが十分にできるのだ。
「そう……」
母は、何か言いたそうにしていたが、千華子の言葉を聞いて、それ以上は何も言わなかった。
「お父さんにもお礼ば言っといて。車ば届けてくれて、ありがとうって。たいぎゃ助かった」
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