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うるさい、と思った。
静かに休んでいたいのに、ピンポーン、ピンポーンと繰り返し音が聞こえて来る。
「どうして殺したんだよ⁉」「あのクソババアを早く殺して!」「人殺しだ、人殺しだ!」
「やっぱりガセじゃねえ⁉」
そんな言葉達が、自分の頭上の上を流れて行く。
静かに休んでいたいのに、この騒々しさは、何だろう、とも思う。
自分は、今とても疲れていて。そう……優しくしてくれた「お姉ちゃん」は、結局自分と同じ場所には来てくれなかった。
『誰か殺したい人はいる?』
と聞いた自分に、「お姉ちゃん」は、
『いないよ、そんな人』と、笑顔で言い切った。だから。余計に、この場所に連れて来ようと思ったけれど。
「あの人」が関わっていたから、それもできなかった。
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