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……否。違う。
自分は、「あの人」と幸恵が親しい関係だと知っていたからこそ、自分のいるこの場所に来て欲しかったのだ。
けれど。
それは、阻止された。
幸恵自身の力と、その傍にいた者達と、そして「あの人」の「力」のせいで。
ピンポーン ピンポーン ピンポーン ピンポーン!
繰り返し、鳴るこの「音」が不快でたまらない。
そろそろ、黙らせる方向に動いても良いかもしれない。
あの、動画で自分の親を殺すことを依頼していた彼にするか、とイラついた気持ちで起き上がる。
と、その時だった。
自分のもとに、流れて来る気配があった。
それは、迷いなく真っ直ぐ向かって来る。
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