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父が与えてくれた名の、裏の意味が「宝珠」。
「珠美」の名と同じ意味で、「宝石のように大切な娘」という意味があるが、もう一つは「意のごとく願望を成就させてくれるという宝珠」という意味があった。
それが、自分の「力」の核になっていたのだ。
自分が「力」を使えば、大抵の人間は自分の思い通りになった。
……所謂、「洗脳」と言うものだ。
父も、通常の生活で自分がその「力」を使うことは「良し」としなかった。
『困っている人達のために、『力』は使うんだ。それが、『力』を者の役目だ』
けれど。そう言っていた父は。
父が死んだあの日から、自分にとって、「力」は、父の仇を打つための手段の一つとなった。
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