第1章

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今思うと、家族全員で思い付きでパンケーキを作るなんて驚きのエピソードだ。 その後、口喧嘩なんかで騒いでたオレと姉さんは結局眠っちゃって、その日の内にそのパンケーキは食べられなかった。 次の日起きたら、不恰好に焼けた色もまだらなパンケーキが食卓にならんでいた。 上には生焼けのベーコンがのっかっていて、 そこにシロップをかけて食べた。 その食べ方は、オレにとってはえらく斬新で、魅力的で、そして美味かった。 …暫くそればっかり食べてたっけな。 気が付くと、顔の筋肉が綻んでいる自分が、電車の窓に写っていて目が合った。 傍らに温もりを感じながら、ふぅ…とひとつ息をつく。 ………作っちゃるか、パンケーキ。 改めてそう呟くと、間もなく下車駅に到着した。  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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