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しかし
それだけじゃすまなかった。
「これは……」
物語には必ず
どんでん返しが必要だろう?
原稿用紙が
残り1枚になった頃。
先生は言葉を失い
窓辺に立つ僕を見上げた。
「話が違うじゃないか……」
怒ったような顔して
立ち上がった拍子に。
勢いよく
コーヒーカップがひっくり返る。
「違う?違うって何が?」
琥珀色した液体が
ゆっくりとテーブルの角を伝う様を見て
僕はクスクス笑った。
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