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episode194 花村教授と秘密の講義②
「おはよう、椎名さん」
「ん――ええっ?!」
いつも驚かされているから
今朝は仕返し。
「どうして家に君が……?」
「お宅の前でお祖母様にお会いして。入れて下さったの」
朝から錬金術師の寝込みを襲う。
「お祖母様、僕がお気に入りでしょう?」
「ああ……年寄りは早起きだな」
迷惑そうに枕元の時計を見て
椎名さんはも一度ベッドに突っ伏した。
「いつも何も着ないで寝てるの?」
僕はベッドの端に腰を下ろすと
上手い具合に鍛えられた裸の腕を撫で上げてやる。
「いや、昨夜はたまたまさ――きっと君が来るのを察知してたんだ」
とかなんとか。
寝ぼけ眼のくせにうまいこと言って。
「おいでよ」
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