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◇幻影Ⅱ
転生編
幻影に生死の概念は無いが、現在の稀人が死亡した場合は別の稀人(但し胎児の状態である事)へと鞍替えする事が出来る。
その際に、姿形はその稀人の特性に依存する為、前述した固有体構造はその都度変動する。
つまり、人間の輪廻転生に追随して容姿の上書き作業を行なう。
幻影の転生とは、この代替わりする工程を指す。
幻影の転生は最大で12回行なうと共に、アルファベットのL(最低)~A(最高)にて転生のランクが表記され、転生を経る毎に上昇した基礎能力が上書きされる。
つまり転生1回に付き1上昇するならば、通常の幻影ならば最低ランクのL級潜在と最高ランクのA級潜在での能力差は12となる。
これが通常の転生システムである。
しかし極稀にその型に当て嵌まらない幻影も存在する。
転生こそすれど、容姿も種族も固有体構造も変動しない固体種――特〇潜在である(〇は転生ランクを代入)。
特〇潜在は前回までの基礎能力を全て受け継ぎ、今回の基礎能力が加算される為に、桁違いの基礎能力となる。
つまり全ての累積である。
ここで主人公の冬真で説明すると、彼の幻影であるアリアンロッドは特A潜在である。
故に12回の転生を行なっており、数式で表すと1+2+3+4+5+6+7+8+9+10+11+12=78となる。
A級潜在と特A潜在の能力差を数値化すると66となり、6.5倍の基礎能力になる。
但し、これは誕生して(L級潜在)から1回も落とす事なく、特を取り続けた場合の理論値である。
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