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「……さっきの」
「どこまでが本気なんだ?」そう聞こうとして、中断した。
否、中断させられた。
紗英は今度は左手で俺の目を狙ってきたのだ。
「っ……」
「!」
俺はその左手も払いのけ、紗英と距離をとった。
「……あ」
「何?」
この時、俺は何故かこんな考えが頭に浮かんだ。
「俺と生きる?」
「……は?」
何言ってんだ、俺……
「俺と一緒に生きればいい。」
「……どういう事?」
「お前は俺を殺せない。……だから“俺を殺すため”に生きればいい。」
自分で言いながら、背筋が凍る。
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