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また沈黙が続き、俺が変な汗を額にかき始めた頃だった。
タタッと走る音がして、紗英の方を見ると、小型のナイフを片手に突進してくる。
俺はそれをかわし、さらに紗英の足を払いのけようとする。
それに気づいた紗英は、今度は俺の足を刺そうとする。
俺は咄嗟に足を引き、紗英がナイフを握る右手を掴んだ。
「……ははっ」
「ふっ……」
「……いいよ。」
「あ?」
「私は……あんたを殺すためにあんたと一緒に生きる。」
「そ……なら誓いのキスでもするか?」
「クス……欲しがり。」
そう笑って彼女はナイフを離し、俺の首に腕を絡める。
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